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知らないことを知っていく―貝谷さんが見学に来てくださいました―

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NPO法人 日本バリアフリー協会代表理事の貝谷嘉洋さんが
レッスン見学に来てくださいました!

障害を持つ人の音楽コンテスト「ゴールドコンサート」主催など、
音楽を通して、障害を持っている人の支援活動をしている方です。
花村会長は「ゴールドコンサート」の審査員を近年務めていまして、
そのご縁もあり、今年は学芸「人」葛飾ふとめ・ぎょろめは
東京予選の司会進行やゲストパフォーマンスを務めました。

fmgワークスタジオでは、普段どういうレッスンをしているのか、
貝谷さんが興味を持って下さいまして、見学の運びとなりました。

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貝谷さんは進行性筋ジストロフィーを持っていますので、
電動車いすでの移動です。

スタジオの段差は、スロープを持参して頂きました。

 

普段のレッスンを見学後、少し貝谷さんのお話も皆で聞きました。

 

徐々に筋力が落ちていくので、ついこの間まで出来たことが
できなくなっていくことや、

介助しやすく強度があるお洒落なズボンは
なかなか見つけることが難しいなど。

日本は健常者と障害者の働く場などが
分けられていると感じている話も。

 

「知らなかったことを知っていくこと」は、
大いなるエネルギーを生むのだと、この日発見しました。

 

貝谷さんが帰った後の午後の稽古は皆いつもと少し違った。

とても良いエネルギーだったと思う。

 

貝谷さんの言葉で

「障害を持っているから【できない】ことばかりに
目を向けるのではなく、
障害を持っていても【できる】ことを見つけ大事にしたい。」
というものが、印象に残っています。

 

 

どうしても人間、【できない】にすぐ目が行き悩むのです。
でも、「できる」・「できた」ことを積み重ねることで
「できなかった」ことが【できる】ようになる。

 

「真面目くさってきっちりやっているから、売れるのか?」
と聞かれれば、「そんなこと私が知りたい」と言いたい。

でも、きっちり、自分の【できる】【できない】を見つめて、
「できなければ改善・補填していく」作業をすることで、
それは自分自身を信じる「自信」になる。
「ここまで時間をかけて、ここまで出来たんだ」という自信。

 

「ストレッチ」と「作文」は、積めば確実に力つくと、
花村会長が言っていました。

 

花村会長は、よく「オーディション会場に入ってきた時点で、
分かる人は分かる。」と話します。

「この人、いい」というのが直感で伝わるらしい。

 

肉体を鍛え、精神を豊かにしていく。

地道な作業だけれども、いつかの「その場」で輝く為に、
地道に鍛え抜く。

永久に輝く為に。

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肚(腹と腰)を使って声を出す。なかなか、腰に行かないのよねぇ。

青木、木原の声だしははっきり腰に行っていた。

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なんとなく撮りました。全員いるし、輪が綺麗だなと思って。

ピンポンパンゲームをしようと輪になりました。

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「今まで行った事がない街に行く」という宿題がたまに出ます。

今回はこんなラインナップ。渋いラインナップになりました。

貝谷さんから頂いた著書「ジョイスティック車で大陸を駈ける
―障害があっても移動しやすい未来を―」を読んでいます。

 

「知らないことを知っていく」

 

知らない街を歩くことも、「知っていく」作業。

それによって、すぐ結果が見えるわけではないけれど、
確実に蓄積される。

 

「蓄積」は「自信」へと変わっていく。

「過信」を削ぎ落とす為には「できない」ことにぶち当たっていく。

「できない」ことを「改善・補填」していくことで
「できる」ようになる。

その「できた」の蓄積でまた自分を信じることができる。

 

自分を信じるために、私はここで無様な姿だけれども、
のたうち回っています。

輝く明日の自分の為に。

 

 

(記:かわさきみえこ)