記憶

野菜と俳優

僕は、冷泉風「お気楽日記」が好きでした。
読み手に近い言葉で、どこか温かい文章ばかり。
それから、いい写真が多いんです。
空や影の写真。食べ物や愛読書。それから、人。
なにを思って、撮っていたんですかね。
今、それを聞くことは出来ません。
ただ、その日記から、冷泉さんの視点を覗くことで、
気付いたり、思い出す事が沢山あります。

これは、2017年8月27日に、冷泉風「お気楽日記」に投稿されたものです。
僕のシャツが、写っています。
僕は、草刈りをしていたようです。そんな時もあったなと。
懐かしさに浸っていたとき、ふと思い出しました。
この日、冷泉さんが話してくれたことや言葉を。

この時は、冷泉さんが朝食を作ってくれたんです。
トマト、にんじん、ピーマン、きゅうり。
色とりどりの野菜に、オリーブオイルのドレッシング。
見た目も味も、満点のサラダでした。

僕の携帯に、写真が残っていました。
どうして、撮ったのかは思い出せないんですが、
すごく嬉しかったことは、覚えています。

この時、話していた内容は、育てていた野菜のことから始まり、「演技」の話になりました。
最近観た映画の話。撮影現場での失敗。
海外で公演した時のこと。
いろいろな話をしました。

そのやりとりの中で、
「俳優に、大切なことはなんですか」と
冷泉さんに、尋ねました。

すると、冷泉さんは、笑っていました。
そして、サラダを食べながら、
少し唇を尖らせて、
「熟したら、ダメなんだよな」と
僕の質問に答えてくれました。

これは、稽古の中でも言葉を変えて、
僕らに、言い続けていました。

新鮮さが大切だ。慣れるなと。