
冷泉のおすすめ映画「千年の一滴」
「千年の一滴」日本人がこの四季に富んだ日本列島から生み出した
「だし」の文化。
その素晴らしい秘密に迫った日仏合同ドキュメンタリー。
それにしても先人の知恵の奥深さにただただ唸るばかり。
パスツールが細菌を発見したとされていると言う500年前に
既に麹菌は日本列島では実用に使われていたのだ。
そして「うま味」という摩訶不思議な第6の食味を完成させた
僕達のご先祖さま。
緻密にして繊細さ。同じ日本人と思えない。
北海道の昆布、四国の鰹節、宮崎の椎茸を追って
自然美にあふれる日本列島を追うカメラ。
先人の知恵をかたくなに受け継ぐ老舗、職人たち、
様々なエピソードが胸を打つ。
中でもお寺さんの朝食の作法が心に残る。食事の終わり。
僧たちは米七粒に汁をまぶし係の僧に渡す。
係の僧はかき集めた米粒を庭の鳥たちにあげる。生き物としての連鎖にたいする哲学。
日本人は凄かった。この映画を見て「なるほど和食が世界遺産になるわけだ」と納得。
各家庭が鰹節削り昆布で「だし」を取る事を始めたら
今日本人の中の混迷はかなり解消するのではないだろうか。
無理なく見られる美しいドキュメンタリー。
ぜひ若者たちに見て欲しい。
この映画の持つ魅力内容の濃さを伝えきれませんでした。
ぜひ映画館で。
これはコメントです。
コメントを削除するには、ログインして投稿編集画面でコメントを表示してください。編集または削除するオプションが用意されています。