
第10回 『カレーライスを一から作る』
心に深い示唆を与えてくれる映画に出会った。
「カレーライスを一から作る」。
文字通り米からスパイス類、人参玉ねぎジャガイモ、お皿まで。極めつけは肉!
烏骨鶏、ほろほろ鳥まで幼鳥の頃から育て上げる。「食肉」として。
畑を耕すところから食べるまでの武蔵野美大関野吉晴ゼミの記録。
鳥たちの世話をしているうちに情が移ってしまい「殺す」事が出来ないと困惑する学生たち。
そして殺戮の時。意を決して鳥たちの首をねじり首を落とす。学生たちの中の何かが確実に変わった瞬間。
さっきまで自分達になつきまつわりついていた可愛い鳥の羽をむしりナイフを入れる。
ほぼ大学1年生の幼い顔が確かに強く美しなっている。お腹の中にぎっしり詰まっている餌の種。
それを見つめる女子大生「こんなにいっぱい食べてる…」その顔は慈母観音のよう。
映画を見て欲しい。
生と死を見つめる事こそが「表現するということ」だとおもうから。でもまるっきり自分だなと思えクスクス笑ってしまいました。若者は美しく大切にしなければなと思いました。必見の映画です!
12月9日までポレポレ東中野。12時30分。14時30分、17時00分の3回。
5枚綴りの回数券を買うと一人1700円が1200円で見られますよ!一人でも多くの人に見て欲しいなぁ。
「グレートジャーニー」シリーズで知られる探検家・関野吉晴が武蔵野美術大学の課外ゼミとして行った活動を追ったドキュメンタリー。「モノの原点を知ることで社会が見えてくる」と考える関野は、学生たちに色々なことに気づいてもらうべく、野菜や肉、米、スパイス、塩、さらには器やスプーンに至るまで、カレーライスに必要なすべての材料を一から自分たちの手でつくるという途方もない計画を発案。集まった100人以上の学生たちと、9カ月にわたる試行錯誤を経てカレーライスを完成させた。学生たちが野菜づくりに悪戦苦闘する姿や、食べるために飼育した家畜を殺すべきか悩む姿を通し、「食べる」「生きる」という人間にとって当たり前の営みを見つめ直していく。(映画.com より)
製作年:2016年
製作国:日本
配給:ネツゲン
監督:前田亜紀
プロデューサー:大島新
公式サイト
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