プチ発表会終えて―演じると演じようとするのは違う―
プチ発表会なんとか無事に終わりました。
ご来場してくださった皆様ありがとうございました。
今回稽古時間が圧倒的に足りないものでしたから、少し不安があっての幕開きでしたが、無事に終わりました。
発表会を終え、片づけをしているみんなを呼び止めて「ブログ用に一枚写真撮らせて!」と。
前記事のプチ発表会のお知らせの如く、今度はピザかなんかの画像を載せることになると私焦りましてね。
そしたら、じゃこれを着ようと、会長が「何かに使えるかな?」と持ってきてくださった
FMG60周年記念公演「かもめ」のTシャツを着て一枚パシャリ。(余談ですが、このかもめTシャツは墨田区にある「久米繊維」製ですの。)
左から、冷泉公裕、木原陽子、松本龍平、青木冬太、伊島空、山口寛太、谷裕介、かわさきみえこ、三宅晃幹
今回はこのメンバーでした。
演目は
妙な歩き方での行進
自己紹介
ハカ
先攻後攻
職員室(冷泉公裕とワークスタジオメンバーの個人面談)
マルセル・パニョル「ファニー」を山田洋次が翻案した映画『愛の讃歌』より一場面
ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』より一場面
ふとぎょろも参戦いたしましたわ。今回「北斎いちまんじゃく」は冨嶽三十六景「尾州不二見原」を紹介して、あとはお馴染みの北斎の名前だけ繋げた北斎名前唄「北斎卍ラプソディ」も歌い踊りましたわ。
プチ発表会終えて、六本木スタジオ近くのアイスコーヒーが美味しい「512Cafe&Grill」で一息ついている松本と青木を激写
青木君それ何飲んでるの?何々?ブラックスムージー?へぇ!今度飲んでみよう。
二枚とも素敵だから載せちゃお。二人とも素敵なメンズになってきているんじゃないの?
こちらも素敵なレディたちでしょう?私が六本木に通うようになってから行きつけの「FALAFEL BROTHERS」に木原さんをお誘いしました。ひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」がメインのビーガンショップ。いっぱいお野菜が食べられて、満腹感もいいのですよ。
「FALAFEL BROTHER」でもイスラエルビールを飲みましたが、「BREWDOG」に行き「Punk IPA」を飲む。フルーティーでスパイシーな香り豊かなのどごし。ああ、ちょいと贅沢してもいいよね。
◇ここから、かわさきみえこの自問自答の世界に入りますのでお時間がある方はどうぞ◇
ほんと、発表会の後には課題の山、山、山!ああでもないこうでもないって、各々の各々の課題の山!
ご来場してくださった皆様の前では、その瞬間の一番ベストなものを絞り出しております。
絞り出したからこそ、見つかる課題の山。
本当にいつも、お客様の前というのは、日常の稽古の何十倍、何万倍特別な空間となります。
ふう、それが稽古で出来るようになるのも課題だわ。このたぎる胸の奥がいつでも自分のコントロールで燃え滾るように。
冷泉さん曰く「粘度」?「練度」?粘りを作ることができなかったと。ベースであったと。
私は役の解釈、セリフの解釈、場面の解釈のアプローチを根本から見直さないとだめだと痛感。
もっと自分でできる部分はあったと思う。冷泉さんに手取り足取りだし、メンバーの手助けもあってだ。そりゃ、一人で出来るわけではないが、もっと自分でできるところがあると思う。しかしならが、ひたすらお手本をまねるところからか。でも、「相手の言葉を聞けた」という得ていることの確信もあった。
そして、声だ。会長から「今日の声よかったよ。」といってもらえたが、まぐれなようなものなのだ。しかし、出せた。これからはいつでもその声になるように積み上げていくしかない。冷泉さんが電話口でも歌っている時でもセリフをいっているときも、三宅に「もやしは最近いくらだ?」と聞いている時も同じ声だ。しかも、今回のスタジオはとても響くので、しっかり出さないと何をいっているのか分からない。冷泉さんの始まりの挨拶は一つ一つクリアーに聞こえた。
ヴォーカルレッスンで丸尾さんに声の相談をした「焦らない、焦らない。焦ってもよくならないから、地道にするしかないよ~。」と。でも、ヴォーカルレッスンで別のアプローチで声を考えた時にヒントがあったように思う。
会長からは「締まってきて少しさみしいわね。」と言われてしまったが、ダンスレッスンと長濱さんによる特別レッスンで身体は二倍も三倍もコントロールが効くようになってきている。とはいえ、まだまだ足さばきできてないし、股割りもしんどい。
私は、冷泉さんのワークスタジオのみでは、どっかでいやになっていたと思う。フォースタンス理論では、冷泉さんとタイプが全く違うからなんてこともあるんだろうけど、理解するのに二回り半ぐらいする。そんな時は、ダンスとヴォーカルレッスンでヒント探しをする。そして、ワークスタジオで「ああ、こういうことか。」と納得する自分がいる。
レッスン以外でも、飲みに行ったり、橘劇団観に行ったり、本を読んだり、庭の木や、飛び交う蝶を見たり、アンテナを張ってヒント探し。
じっくり地道に育んでいくしかない。三年経って、実の所、先攻後攻もよくわかってないし、スピーチも作文もそう毎回いいの出てこないし、声もまだまだだ。ま、でも、相手の声や言葉が聞けるようになって、スピーチも作文もたまにいいのが出て、ボールレシーブもまあまあつづけられる。少しでも変わっていれば、まぁ、いっか。
でもね、焦るに焦るわ。三年経って古参メンバーなわけで、ニューフェイスがどんどん入ってきて、変なとこ見せたくないなーとか思っちゃうわけ。でも、これからも、変なとこ沢山見せるだろうね。仕方ないよね、今まで散々自己流にやってきて、変な物抱えているんだから、これを取り除くのは大変よね。
やっとここで出てきますよ、サブタイトルの「演じると演じようとするのは違う」
「愛の讃歌」のダメ出しで冷泉さん「好きな相手に分かってほしいと思うように」「二人とも(青木とかわさき)目が死んでいる。もっと目を使うように(目をぱちくりさせるってことじゃなくて想うってことかなぁとは思うのだけど)」「自分の説明をするな」
自分の説明?はて?どういうこっちゃ。うちは一生懸命ですけど!
この“うち”って誰だ?
演じようと、自分はこう演じようとしているのかしら。こういう悲しい思いをしていますと自分の説明をしているということ?悲しい思い?はて?好きな相手に私こんなに悲しいなんて、普通するかな。気丈に振る舞ったりしないかしら。
ああ。私「かわさきみえこ」がしようとしていることを「一人」でしているということなのだろうか。
春子の要素を持ちつつ、私でいるようにするにはどうしたらいいのだろう。
「演じる」ということはどういうことだろうか。私はあの時、抱きしめられるとわかっていたように思う。これは、かわさきみえこじゃないか?そりゃ、客観視する自分が常にいないと、お芝居進まないからいるんだけど、でも、私、分っていたよね、相手の行動、ト書きとして。うん、お芝居だからね、わかってはいるけど、わかっていたよね。
わかっていたよね。ここが次のポイントか。
そうさな、たまにセリフもわかっているときあるよね?そりゃね、わかってないと進まないから、あれだけど、わかっていたよね?
練る?粘り?もっと没頭するにはどうしたらいいだろう。
そういえば、目に関しては、私はっきり覚えていることがあるの「トリスタンとイゾルテ」でトリスタン役を演じていた松本龍平がイゾルテを一目見た時の眼。あんなのに見つめられたら耐えられないよ!とか客席で思ってました。
今回、「マクベス」でマクベスを松本龍平が、マクベス夫人を木原陽子が演じでいたけれど、はっきり、二人のカラーがキラッとしていた。松本はゴールドで、木原はシルバーだった。役の要素なのか、各々のカラーなのか。
一人一人が輝く為に、一人一人が自分と向き合って、造形を作り上げていく。どんな宝石をもっているだろう。
ほんと、なかよしこよしをしたくはないけれど、キラキラと輝くそれをとても大事にしたいと思った。
貴方は何を持っているの?それを大事に出来る?
「続けること」「変化を恐れないこと」「信じること」
私が持っているものはなんだろう。少しづつ輝き出したそれを大事に、大事に。
(記:かわさき みえこ)