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ふたくちレッスンを受けて―メンバーの感想・その4

■三宅晃幹
 
ふたくちさんのレッスンを受けて
改めて芝居は相手の台詞を聞く事が大切だと思いました。
しっかり相手の芝居を受けられる俳優になっていきます。

 

■木原陽子 kihara
 
【着火マンふたくちさん】
 
ふたくちさんの稽古を受ける前に考えていたのは
「一番食らいついてやろう」という事だった。
 
ただでさえ大人数、しかも3回しかチャンスがない中で先陣切って
ハングリーにやろうと燃える心で臨んだ1回目。
ふたくちさんは生徒全員がかかってもびくともしないどころか
足りないぞ!もっと来い!!という熱い人だった。負けた。
 
稽古を通して1番体感したのは
自分含め「現代の若者」の芝居の窮屈さ・温度の低さ。
 
本人にとって負荷のかからない楽な範囲で芝居をしていると客席からは
こんなにも、せせこましく低体温に映るのかと思い知らされた。
同時に、名だたる役者の「自然な芝居」が
客席の最後列でも感じられるのは
想像以上のエネルギーを使って届けられていたんだな、
と改めて実感する。
 

 
「やりすぎる位やってみて良いよ!
俺にやり過ぎと言われたら褒められたと思え!」
 
そう言われたのは、言外に「できないだろうけどな!へっ!!」
と言われているようで悔しかった。
 
初回から、お釈迦様の掌で転がされている
孫悟空のような気持ちになる。自分のちっぽけさを噛み締める。
 
燃えていた心が一瞬で鎮火しそうになるのを奮い立たせ
ふたくちさんから火を分けてもらう戦法に変える。
 
己の熱量が足りないなら、しがみついて引火してやる。
 

 
結果、3回の稽古を終えて得たものは、
忘れかけていた「熱」だったように思う。
時間がないが故にもっと!もっと!と次を求めて足掻く暑苦しさ。
そこから、いつの間にか遠ざかっていたのかもしれない。
 
最終日に撮影した動画には、
想像以上にちんまりとした自分が映っていた。
私はまだまだ、やりすぎる事が出来なかった。
 
そう思う悔しさを火種に、これからのワークスタジオでも
コツコツと積み上げる根底でマグマのように
探究心・闘争心を燃やし続けよう。
それが満ち満ちて初めて、体の外に滲み出すことが出来るんだから。
 
休火山になるには、まだ早いのだ。
 
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