知らないことを知っていく―貝谷さんが見学に来てくださいました―
NPO法人 日本バリアフリー協会代表理事の貝谷嘉洋さんが
レッスン見学に来てくださいました!
障害を持つ人の音楽コンテスト「ゴールドコンサート」主催など、
音楽を通して、障害を持っている人の支援活動をしている方です。
花村会長は「ゴールドコンサート」の審査員を近年務めていまして、
そのご縁もあり、今年は学芸「人」葛飾ふとめ・ぎょろめは
東京予選の司会進行やゲストパフォーマンスを務めました。
fmgワークスタジオでは、普段どういうレッスンをしているのか、
貝谷さんが興味を持って下さいまして、見学の運びとなりました。
貝谷さんは進行性筋ジストロフィーを持っていますので、
電動車いすでの移動です。
スタジオの段差は、スロープを持参して頂きました。
普段のレッスンを見学後、少し貝谷さんのお話も皆で聞きました。
徐々に筋力が落ちていくので、ついこの間まで出来たことが
できなくなっていくことや、
介助しやすく強度があるお洒落なズボンは
なかなか見つけることが難しいなど。
日本は健常者と障害者の働く場などが
分けられていると感じている話も。
「知らなかったことを知っていくこと」は、
大いなるエネルギーを生むのだと、この日発見しました。
貝谷さんが帰った後の午後の稽古は皆いつもと少し違った。
とても良いエネルギーだったと思う。
貝谷さんの言葉で
「障害を持っているから【できない】ことばかりに
目を向けるのではなく、
障害を持っていても【できる】ことを見つけ大事にしたい。」
というものが、印象に残っています。
◇
どうしても人間、【できない】にすぐ目が行き悩むのです。
でも、「できる」・「できた」ことを積み重ねることで
「できなかった」ことが【できる】ようになる。
「真面目くさってきっちりやっているから、売れるのか?」
と聞かれれば、「そんなこと私が知りたい」と言いたい。
でも、きっちり、自分の【できる】【できない】を見つめて、
「できなければ改善・補填していく」作業をすることで、
それは自分自身を信じる「自信」になる。
「ここまで時間をかけて、ここまで出来たんだ」という自信。
「ストレッチ」と「作文」は、積めば確実に力つくと、
花村会長が言っていました。
花村会長は、よく「オーディション会場に入ってきた時点で、
分かる人は分かる。」と話します。
「この人、いい」というのが直感で伝わるらしい。
肉体を鍛え、精神を豊かにしていく。
地道な作業だけれども、いつかの「その場」で輝く為に、
地道に鍛え抜く。
永久に輝く為に。
◇
肚(腹と腰)を使って声を出す。なかなか、腰に行かないのよねぇ。
青木、木原の声だしははっきり腰に行っていた。
◇
なんとなく撮りました。全員いるし、輪が綺麗だなと思って。
ピンポンパンゲームをしようと輪になりました。
◇
「今まで行った事がない街に行く」という宿題がたまに出ます。
今回はこんなラインナップ。渋いラインナップになりました。
◇
貝谷さんから頂いた著書「ジョイスティック車で大陸を駈ける
―障害があっても移動しやすい未来を―」を読んでいます。
「知らないことを知っていく」
知らない街を歩くことも、「知っていく」作業。
それによって、すぐ結果が見えるわけではないけれど、
確実に蓄積される。
「蓄積」は「自信」へと変わっていく。
「過信」を削ぎ落とす為には「できない」ことにぶち当たっていく。
「できない」ことを「改善・補填」していくことで
「できる」ようになる。
その「できた」の蓄積でまた自分を信じることができる。
自分を信じるために、私はここで無様な姿だけれども、
のたうち回っています。
輝く明日の自分の為に。
(記:かわさきみえこ)