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海面に胴体着陸。大海原にボート一つ。ポラリスはまだ輝いている。

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ソートン・ワイルダー「わが町」

FMG流一幕二幕を上演するプチ発表会終わりました。

 

スタジオにお越し頂きました皆様、お忙しい中、本当にありがとうございました!

 

草田陸の純粋な集中力は清らかな気の流れを感じますね。

これから、鍛練を積んでより強い芯を得た時、彼はどんな華を咲かせるだろう。

 

あ、青木くんの役は、一幕・進行係、二幕・ウェブ夫人でした。

途中で配役が変わるのは冷泉風にはよくあること。

 

 

さて、私はというと、稽古期間、しかと芝居に集中していたのかと言えば怪しいです。

 

稽古期間が短いとはいえ、集中していれば何とかできたところもあると思う。

でも、相手との関係性やお互いの意識の共有には時間が本当に必要なんだなというのも分かりました。

しかしそれも、お互いがしかと相手を見えていないと成立しない。

 

まったくもって気が散っていた。発表前、掃除した床に、なんだかんだカスが落ちていて、むしゃくしゃして、ちっとも心の余裕がなかった。自分ひとりで抱え込まず「掃除してください」と言えば少しは安らいだか?

いや、それでも余裕はなっただろう。

 

遊ぶことが何一つできなかった。Play(演じる)ということができなかった。

 

ふざけることもできず、役の気持ちや、役割も分からず、私はなにをしていたんだろう?

さっぱりわからない。

人前で、こんな状態になるとは…。

 

全部わかっていてもそれはそれでどうなのかって話だけど、

余裕を持つことはできなかった。

 

 

実はね、ここ最近、やる気というか、動力が枯渇したのか、機体は急降下

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ドターン。ざぱー。

私がイメージする胴体着陸(連写撮影:木原陽子)

 

海面に胴体着陸して、ボート一つで大海原に漂流してしまった。

 

どうしようかと思った。

ああ、辞めてしまおうと思った。

 

ここ半年、ワークスタジオを辞めようと思っていた。

実は今も辞めようとか休もうとか立ち止まろうとか断ち切ろうとか考えている。

 

ちょっと、かわさきみえこはワークスタジオお休みしますね。

これからはふとめちゃんがレッスンに参加しますわ。

 

花村会長が発表会終わってから「ふとめちゃんで演じてみたらいいじゃない?」と。

何言いてますのー!と思ったけど、その話乗った!!ということで、そうしてみます。

冷泉さんは稽古時に「ふとめになってるぞ。」とか言ってけど、

ま、レッスン中というか、ワークスタジオにふとめが参加しますね。

 

みえこちゃんは後厄だし、一休みしますわ。

ふとめとして参加しても、「私」には変わらない。

 

問題も持ってる、いいものももってる。

「良いもの持ってるのにね…。」で終わらないように、やれることはやってみるわ。

 

冷泉さんが発表会終わった後「お前、芝居嫌いなんじゃないのか?」って問われたけど、

ま、実のところ、好きか嫌いかは分からない。はっきりしていない。

お芝居観るのは随分好きになった。橘大五郎とナショナル・シアター・ライブがあるから。

いいお芝居は本当に素晴らしい。

 

お芝居するのが好きかちょっとまだ分からないけれど。

はっきりしているのは、お芝居は一生かけてやりたいことなのよね。

そのうち、するのが好きなところも見えてくると思う。

無意識に感じていることを意識的に持てる時が来ると思う。

それは近いと思う。思う思うばっかりね。

 

とはいえ、少し揺らいではいるのです。

お母さんになったり、居酒屋の女将さんになったり、それやりながらとか、他の道もあると思う。

でもなぁ、一切合切何も考えずに集中できるものはお芝居なのよねぇ。

そう思い込んでいるだけかしら。

 

まだ、頭の上にポラリスが輝いている。

もう少しだけ、ボートに乗っていることだし、

案外、陸地は近いかもしれないし。

 

ま、ボートがなくなったり、陸が無かったら、そん時は羽でもつけて飛んでいきますわ。

 

というわけで、一先ず、かわさきみえこは留守にします。

これからはふとめちゃんで参加します。よろしくどうぞご贔屓に。

 

(記:かわさきみえこ→ふとめ)